新築外構 いつから考える?
ご無沙汰しております。
久々のブログ更新です。
連載中の話もあるのですが、とりあえず、別のお話を。
今秋に迫った消費税増税の影響もあり3月中に住宅購入のご契約をされた方も多いと思います。
では、新築住宅を建てる事が決まったら、一体いつからお庭、外構の内容を考えればよいのでしょうか?
という事を考えてみたいと思います。
あくまでも広島県福山市程度の中規模都市の実情とお考え下さい。
都会住まいの方とは少し実情が異なるかと思います。
以前少しだけ関連して以下の様な記事を書いた事があります。
最近は、工務店さんや住宅メーカーさんも、お庭や外構に力を入れている事例も多くなりました。ということで、この新築外構100万円が都市伝説である事をご理解くださる方も増えてきました。
新築外構のご相談で昌三園にお越しになるお客様も、お庭全体の外構費用としてまずは200万円を目途にお越しになる方が一番多い様に思います。
(牧場レベルの広大な敷地のお宅や、家屋が完全分離の二世帯の方などは除きます)
さて、上記を踏まえまして、建築とお庭のタイミングを考えてみたいと思います。
建築とお庭づくりの適した時期ですが、
まず結論から申し上げると
ヤル気になったら、つくりどき
庭は
無くても暮らせる空間です。
無くても死にません。
家族が元気で、毎日ちゃんと暮せて、それからのお話です。
ですので、庭、どうにかしなきゃ!!
時間ないけど、早く作らないと!!
と焦らずとも、
無くても死にませんので急ぐ必要はありません。
ただし、いくら死なないとは言っても
庭空間が無い事で困る事は確実に発生します。
庭がなくて困る事↓
土のまま放置しておくことで
車のタイヤ跡が道路について、近隣の方の印象が良くない
玄関ポーチが靴の裏についた土で、半端なく泥まみれになる
雨が降って水たまり発生
ポスト表札がいつまで経ってもつかない
草だらけ
家だけ建ってても気分が乗らない
が代表的なものです。
どれもこれも引っ越しが一段落して生活が本格的に始まると実にガマンし難い状況なので、いくらいつでもいいとは言え、結局生活が周り始めると、お困りになってお庭づくりが始まります。
困る事がわかればコッチのもので、
まずは境界ブロックなど必ずやならければならないものの施工
そして実際に暮らしてみて困る事の解決
それから
取り入れたい植物や取り入れたいお庭のアイテム
などを入れてゆきます。
実際に暮らしてみて困る事の発見というのはとても大きくて、
隣家にお住まいの方の建物形状やライフスタイルに合わせて目隠しの必要があったり、
交通量や人通りの多い箇所ですと安全や視線カットも要注意事項です。
車や自転車の台数が決まってる方は、とにかく車を数日間入れてみてシックリくる箇所を探す。(コレかなり大切です↑)
お子さんが小さい場合は、どこに遊び場をつくるのか
モノが多い方は庭に物置が要ることもあります
洗濯を干すのにちょうどいい場所
(コレかなり大切です↑ 事前に決めてても日陰でお洗濯物が乾きにくい場合は干し場所移動される方もいらっしゃいます)
ゴミなどの一時ストックはどうするのか
これらは住んでみないと事前にどんなシュミレーションを行っても分かりようがありません。
お引越しの前にステキなお庭ができて入るのも、すぐに生活を送る事ができてとても便利ですし、お引っ越し後に、もう外構費用にお金をストックする必要もありません。
ただ、上記に列挙した、住んでみて分かる事に対応が難しくなります。
外構業者さん方もプロですので、お庭のアドバイスを下さるかとは思いますけれど、
居住開始前の外構計画は、あくまでの想像に創造を重ねたファンタジー的な側面があります。どんなに緻密な計画であっても、実際に住んでみた経験以上の確定値はありません。
ファンタジーを数か月練り続けるよりも、1週間住むことで見える事の方が大きいと思っています。
焦って外構計画をご相談に来られるお客様もいらっしゃるのですが、
建築初心者の方は、
現実的には、おそらく、家を建てる事と引っ越しで頭はイッパイになります。
色々決めかねた時は、割り切ってとりあえず後回しにするのも良いと私共はアドバイスさせて頂いております。
しかし、建築とお庭はある程度一緒に考えておかないと困る事も発生します。
予算取り
外構費用もローンに組み込みたい場合などです。
新築にお住まいの予定の方は、アパートなどの集合住宅にお住まいの方が多く、お庭が一体いくらかかるものなのか、必要なものが何なのかもまったく見当がつかない場合が多いので、ある程度お庭に必要な物とそれに対していくら費用が発生するのかを把握しておく必要があります。
お庭はいつでもいいと述べましたが、いざお庭づくりに着手したい時に先立つ物がなければどうしようもありません。
建物と庭のコンセプトの一体化
建築事務所などに設計を依頼した場合、
は?こんなところに植えるの!?
などどいう私たち植木屋が絶対植えない箇所に植栽箇所が組み込まれている事があります。
それはまた植木屋の固定観念を打ち破る面白いご提案としてみてはいます。
しかし、植える事はできても、その後のメンテナンスが絶望的にできない条件の場所に植栽指定がついてる事もあります。
最近は、建築事務所が庭も一緒にお客様にご提案する事例も増えてきており、建築段階からお庭づくりの提案に参加する事も増えました。
以前植栽を求められて困った事例としてよくあったのが、
水道と外部からの入り口が一切無い中庭に巨大樹木の植栽指定、
日照がまったく見込めず、枯れる事を待つしかない場所への植栽指定、
巨大バルコニーへのベランダガーデンの指定(水やりの為の水道ナシ)、
寒冷地向きの植物の植栽指定(長野では美しく育っても、夏は灼熱地獄の広島県福山市平野部では死ぬか生きるかの過酷な環境です)
普段は感じる事はありませんが、同じ建設業であっても、
家を建てる事を生業としている人と私たち植木屋では植物の見え方が違うものだなと。
私たちは、植物がモノではなく生き物にしか見えてないので、
この計画ですと、
水はどうやってやるんですか?とか、剪定にどうやって入りますか?
この場所に落葉樹を植えると、落ち葉で樋が詰まりますよ。
虫ハンパないですけど大丈夫ですか?
枯れた時の植え替えはどうしますか?
この環境でこの植物は育たないと思いますけど?
植木のライトアップは最初から電気の配線を通しておかないと植木を全部掘りなおして配管になりますよ。
と、ステキな建物と緑に囲まれたガーデンライフを実現させようとしている方々に実にウザいアドバイスをすると思いますけど、植物は生き物なので、水も欲しがる、葉も落ちる、枯れる、虫がつく、病気になる、などキレイごとでは済みません。
建築段階からある程度の植栽計画に参加させていただくことで、建物と調和したお庭、そしてメンテナンスのやりやすさとよい演出の準備が可能となります。
上記、色々書き連ねましたが、
決して安くないお庭の費用を効率よくつかって、満足度の高い庭空間づくりでお悩みの方、新築外構をご検討の方、時期やご予算取りのご相談も承っておりますので、私共の事務所にてお待ちしております!