女王の庭

自宅の庭をつくりたい!から一念発起。庭づくりが職業になりました。あれから十数年、自宅の庭は放置のまま、数百件のお客さまの庭をつくりつづけて今に至ります。

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お庭のDIYについて

つい先日、新しい造成地を歩いて、今どきはどんな外構が多いのか見学してきました。

その様子を拝見するとあきらかに数年前と大きな変化が見られます。

塀やフェンスなどの構築物が少なく、
人工芝、砂利敷き、少しの植栽、土間コンクリート(カーポートの有無はそれぞれ)
といったお庭がほとんどを占めていました。

最近のシンプルな形の住宅トレンドからするとどうしてもそうなるのでしょう。


そこから、数十メートル離れた場所には5~10年前の造成地がありますが、
建物の形が、ナチュラル風、シンプル、モダン和風など種類が多く、それに合わせたお庭のバージョンがあって、枕木や、板石、レンガや縦格子の目隠し、凝ったデザインのアプローチや駐車場など多種多な構築物でお庭が作られていました。

ほんの数年ですが、
これほどまでにお庭のデザインが変わったものかと驚いたものです。

そして、さらに驚いたのが

 



土間コンクリートとカーポート、境界ブロック以外は居住後のDIYを目指し、外構0というお庭も。


今どきのお庭:砂利、人工芝、少しの植栽(もしくは植栽0)アプローチ様の平板ステップ

だと、たしかに自分でもできそうな気がします。

しかし、ちょっと注意点があることを心の留め置いてくださると無駄のないお庭づくりができるかもしれません。




私どもの会社は新築外構よりもリフォーム希望の方が比率的には多いです。

リフォーム理由(ポジティブ版)

お子様の成長によりお庭の使い方が変わった
→具体例:自転車置場が必要 車の免許を取って駐車スペースが1台増えた
など、乗り物系の増加や変更



お客様ご自身の体力の変化でお庭の使い方が変わった
→平たく申しますと、草むしり→無理 庭木の枝の管理→やってらんない
見たくない。取ってほしい、草が生えなくして欲しい

 

 

お客様のライフスタイルの変化で庭をもっと有効活用したい
→お仕事のリタイアやリモートワークの浸透で、お庭でできる趣味やお庭で過ごす時間が増え、より楽しく生活したい



こういうご依頼はとても多いです。

しかし、中にはこういった理由も・・・


リフォーム理由(ちょっと残念編)

あまり考えずに外構を仕上げてしまい、
デザインや使い勝手が今ひとつだった。
→カーポートやフェンス、ポスト、表札など世の中にはたくさんの種類があるのですが、新築時に勧められるまま外構を仕上げてしまい、後から落ちついて考えたらもっとよい方法があったように思う。やり直したい。

新築から2年以内に全面修正される方も実は多くいらっしゃいます。

 

 

そして・・・DIY失敗


これ、結構あるんです。


DIY失敗の理由

2位:専門知識や技術不足、道具の不備による構築物の失敗

そして1位は









DIYやるとかそんな時間なかった



これが9割を占めます。


ご自身の力で、コストをかけずに、思い通りのお庭を作る
という気持ちは、とても素敵だと思います。

自分で手間暇かけたお庭はやはり格別の思い入れがあります。


そんな事を言う私も、実は実家の庭を自分の思い通りにすべく
DIYを開始したのがこの仕事に就くきっかけとなっています。

しかし、現実は厳しく、
休みの度にホームセンターでアプローチ用のレンがを買うもこれがまた
若かった当時のワタシの給料では、必要なレンガを買い揃えるには後10年くらいかかりそうでしたね・・・

レンガを敷き詰め、アプローチのマネゴトをするも、
地面を平地にするという作業をすっ飛ばしたため、地面はガタガタ、水は溜まる。

素人の浅知恵ではアプローチすらマトモに仕上げられないんですよね。
当時はYou Tubeという便利な情報源もなくて。

私のDIY大失敗はその後、大学へ入り直しお庭の勉強を始め、仕事にしてしまう原動力となり今に至ります。


しかしながら、現在はインターネットやYou TubeにてDIY情報を十分得る事ができますし、DIYをプロが支援している場合もあります。


しかし、一つDIYで知っておいてい頂きたい事があります。
一見プロと同じ様な事をしているかのように見えるお庭のDIYですが、

どんなにプロ級の一般の方であっても、
プロの知識と経験、そして道具、技術には敵いません

お金を頂いてものづくりを行っている以上、
プロ級の一般の方よりもプロがヘタクソであってはならないのです。


DIYで庭を仕上げる事が趣味の方でしたら良いと思うのですが、

ワンチャン、プロにやってもらったら大金かかるけど、
自分でやったら激安で済む!

との思惑でDIYを始めようと思われれてる方、結構失敗談も多いです。
失敗のリカバーでお庭づくりをさせていただいたお客様も多くおられます。

コストカットだけを目的としたDIYは上手くいかない場合の方を多く見てまいりましたので、プロの手が必要な箇所はプロに任せて、DIYでお庭を仕上げる箇所を減らしてみるのも良いのではないでしょうか?


2022/12/27
無推敲でアップしていた為、誤字脱字等修正いたしました。